長く弘前大学医学部の衛生学教室の教授を務められた佐々木直亮先生の写真集をご紹介します。昭和30年代の青森県を中心とした北国の人々の生活を写真に残そうとする明確な意志をもって撮影された貴重な写真集です。ほとんどの写真にタイトルと撮影年月日と撮影地が付記されているのですから、恐れ入ります!昔の絵はがきが歴史資料としての扱いが難しいのは、撮影された時代の特定が中々難しいことにあります。その意味から言っても、佐々木先生が残された写真集は第一級の歴史資料と言っても過言ではありません。
この写真集は昭和59年に弘前市で医学関係の全国大会が開かれた際に、関係者に配布されたようです。そこには200数十枚の写真がおさめられていますが、おそらくは膨大な枚数の中から選ばれたものと推察されます。今、県立美術館で開催されている小島一郎展のコレクションより、大きな興味をそそられるものがあります。今後、この写真集が、民俗学・歴史学など多くの人文系の研究者に活用されて行くことを願っています。
生前の佐々木先生にお会いしたかった!でも、それに替わるものとして、これを残してくれたんですね。先生、ありがとうございました。
下記で写真集を閲覧できます。
http://gallery.me.com/komakino#100120
佐々木直亮先生の公式HPは下記にあります。
http://www.music-tel.com/naosuke/naosuke.html
なお、写真使用に当たっては、佐々木先生の奥様からご快諾(写真集全体の使用)を得ました。記して、感謝申し上げます。